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機長の管理マネジメントから学ぶコミュニケーション

 

機長は飛行機操縦の技術をはじめ、あらゆる知識やスキルを習得し、また常に冷静沈着といったイメージがあります。でもそれと同じくらい求められる能力はコミュニケーションです。機長は職務遂行の際、副操縦士、管制官、CAらとの会話ではどのようなことを意識しているのでしょう。

目次

チームマネジメントとは

チーム機能を利用することによって、個人の能力をはるかに越えたチームのパフォーマンスを引き出そうとすることをチームマネジメントといいます。チームとはそれぞれ違う体質を持った個々人の集合体で、各メンバーが1つの課題を達成するという目的のために、お互いを活かしあって協力しようという意思を持ってさえいれば、相乗効果が生まれるものです。

マネジメントとは管理することではなく、チームのパフォーマンスを高めるためにどうすればいいかをチームメンバー全員が地位や立場に関係なく考え、そのように行動することです。なので、調和のとれたメンバー間の協力関係をつくる必要があり、それにはルール(規則や操作手順など)とツール(人と人との調和を図るスキル)の両輪が欠かせません。ここでは後者のツールについて触れていきますが、クルーは人と人との調和を図るスキルのことをインターパーソナルスキルと呼び、大きく3つに分かれています。

クルー・コミュニケーション

クルー同士が言葉を通じ合わせる(情報の伝達)のことをクルー・コミュニケーションといいます。クルー独特のコミュニケーションといえるのが、米海軍の艦船内での命令伝達フローである「マリン・コンセプト」です。双方向の2ウェイ・コミュニケーションが主で、例えば艦長が指示を出したら、それを受けた機関長が復唱するというものです。飛行機の場合は、機長と副操縦士のどちらが操縦しているかを相互認識するために、機長「I have」に対して副操縦士は「You have」と復唱する感じです。

また双方向のコミュニケーションでも阻害するものがありますので、できるだけそういったものは取り除きたいものです。

<コミュニケーションの阻害要因>
1)内容
 ・情報量の過多
 ・情報量の過小
 ・事実と憶測の混同
2)表現
 ・不明確な言語・用語
 ・不明瞭な発音・過大な速度
 ・不適切な音量
 ・不適切なタイミング
3)その他
 ・価値観の差異
 ・思い込み、偏見等
 ・話し手、聞き手の態度

クルー・リレーションシップ

言語と非言語(態度、視線など)を使い人間関係をよりよく保とうと心を通じ合わせようとするのがクルー・リレーションシップです。先述のコミュニケーションの阻害要因のその他に「話し手、聞き手の態度」がありましたが、まさにこれです。人間は感情の生き物ですから感情に流されないようにしようとはしますが、理性が働かなくなることを私たちはよくわかっていますし体験しています。

<メラビアンの法則>
コミュニケーションの際に話し手の何から情報を受けとっているか。
・見た目(表情、アイコンタクト、態度、姿勢、身だしなみ)55%
・声(大きさ、トーン、テンポ)38%
・言葉(話す内容、言葉づかい)7%


宇宙飛行士の野口聡一さんが先日お笑いコンビであるオードリーのラジオ番組にゲスト出演されたときにクルーについてのお話を前回ご紹介しましたが、メンバーを組む際に相性の悪い者が一緒にならないように組まれるとのことでした。それだけリレーションシップは重要ということです。

クルー・リーダーシップ

各人が自らの持つ知識や経験、疑問や意見、考え方などのリソースを、状況に応じて自発的かつ積極的に口に出すことにより、クルー全体としての意思決定に大きな影響を与えるのがクルー・リーダーシップです。これはクルーに限らずチームのリーダーシップの大切なあり方です。

チームにはリーダーシップとフォロワーシップというのがあります。リーダーは舵取りする際の影響を与える主体であり、フォロワーは影響を与えられる客体ですが、クルー・リーダーシップにおけるリーダーとフォロワーの関係は常に一定ではなく、状況に応じて入れ替わることがあります。チームの意思決定に積極的に自分のリソースを反映させたいという意思を持って発言したとき、その人はリーダーとなり、その発言を尊重し積極的に耳を傾ける姿勢を示したとき、その人はフォロワーとなります。

チームの目的達成のために発言や主張は大いに必要で、クルー・リーダーシップにおける主張とは下記のとおりです。

<クルー・リーダーシップにおける主張>
・チームの目的達成という意思を持って他の人に働きかける、つまり影響力を与えるために努力すること
・フライト中に疑問や提案を持った時、それを素直に口に出すだけでなく、明確な結論が出るまでは地位や立場に関わりなく主張し続けること
・チームのための最良の結論のためには、途中で意見を変えることも引っ込めることも自在でなければならない

こういったスタイルは、いろんなリーダーシップのスタイルがある中、協働的リーダーシップに該当します。他のクルーや部下・チームメンバーに与える印象は、建設的、啓発的、開放的、創造的、自発的、積極的であります。より質の高い結論に至る他、達成感の形成と共有が得られ、全員に新たな参画意欲が生まれ、その結果リーダーシップの効果は十分得られるでしょう。

チームマネジメントのための行動指針

ANAのクルーコンディションのための4つの行動指針というものがあり、それがクルーが取るべき行動のガイドラインとなっているようですので、参考にしてみてはいかがでしょう。

<4つの行動指針>
1.状況認識の一致を図る
 1)2ウェイ・コミュニケーションを確立する
  -明確な意思表示をする
  -相手が理解したことを確認する
 2)情報を共有化する
  -相手の話をよく聞く
  -質問を活用する
  -問題意識を口に出す
2.良好な信頼関係を確立する
 1)相手の態度に関心を持ち、自分の態度を見直す
 2)会話をコントロールすることによって、他のクルーとの距離を適正に保つ
 3)チーム内の対立を乗り越える
3.適切な役割分担を図る
 1)役割の分担を明確にする
 2)他クルーの意思を尊重する
 3)自分の役割を認識し、フライトに積極的に参加する
4.常にストップ→ルック(立ち止まって振り返る、ゆっくり考える)を行う
 1)すべての思考と行動についてストップ→ルックする
 2)次の行動のためのストップ→ルックする



弊社は部署内の活性化やプロジェクトチームなどチームビルディングやマネジメントに関するコーチングで従業員の成長と組織の目標達成を支援していますので、1on1コーチングや集合研修など導入をご検討されてる企業さまはご相談ください。

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