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健康経営コラム

ストレス関連疾患 心身症とは

メンタルヘルスによる疾患は大きく2つに分かれます。

1つは心の状態が原因で身体に症状が現れる「心身症」。
もう1つは心の状態が原因で心に症状が現れるうつ病などの「心の病気」です。

目次

心身症とは

高血圧症や糖尿病などに代表される身体疾患の中で、その発症や症状変化と心理社会的因子(いわゆるストレス)との間に時間的関連性が認められるものが「心身症」です。

またその関連性を心身相関と呼び、そのメカニズムには身体の内部環境を一定に保つ機能に関与している脳、自律神経系、内分泌系、免疫系などがあります。

心身症の定義は下記の通りです。

「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する」(日本心身医学会教育研修委員会)

よって、心身症は心の病とは異なり、器質的障害を呈する場合(胃潰瘍など)と、機能的障害を呈する場合(緊張型頭痛など)に分けられる身体疾患の『病態』である点に注意が必要です。

また、心身症に影響を及ぼす原因として「心理社会的因子」という記載があることから、職域を中心とした社会的側面の要因、すなわち業務に関連したストレスが重要な位置を占める病態といえます。

心身症にみられる心理行動特性

アレキシサイミア

アレキシサイミアは、心身症の心理的側面の特徴を表すギリシャ語に由来する造語であり、「失感情症」「失感情言語化症」と訳され、自分の気持ちや感情に気づきにくく、心情を言葉で表現することが不得手な傾向をいいます。

<具体的特徴>
・想像力に乏しく悩みを人に伝えることがうまくできない
・感情を言葉にすることが困難
・事実関係はくどくどと述べるものの感情が伴わない
・コミュニケーションがうまくとれない
・感情を表現するに際しては言葉より行動に訴える傾向が強い

過剰適応

心身症の社会的側面の特徴で、きまじめで過剰なまでに仕事にのめり込む傾向をいいます。

周囲の人々に気を遣い、頼まれるとノーと言えないため、自己犠牲的になりやすく、結果として置かれた状況に全面的に自分を合わせることで自らを適応させます。

その際は、自分の感情(怒りや不満など)は抑えられ、無理にでも周囲の期待に応えようと努力し続けるため、容易にストレス反応が生じ、心身症に至る可能性が高くなります。

ちなみに神経症(ノイローゼ)はどちらかというと職場で不適応傾向を示すのに比べ、心身症に見られる対照的な特徴といえます。

タイプA行動パターン

Aggressive(積極的、攻撃的)の頭文字をとった通り、アメリカで提唱された概念であり、心筋梗塞など虚血性心疾患に見られる行動的側面の貴顕紳士として提唱された行動様式です。

<具体的特徴>
・時間に追われる切迫感が強い
・焦燥感を伴った敏速な行動
・熱中的で精力的
・他者に対する敵意や攻撃性が高い
※日本ではこれらの本来のタイプAとは少し異なり、敵意や攻撃性は乏しい

日本は仕事中毒の側面が大いに見られ、周りには次のように映ります。

①負けず嫌い…他から認められたいという気持ちが強い
②頑張り屋…心身前面にわたり仕事を早く片付けようとする習慣が身についている
③過度に競争的…競争心が極めて旺盛である
④責任感が強い…仕事や役割を遂行しようとする欲求が強く、それが持続している
⑤せっかちである…いつも時間に追われ、期限付きの仕事をたくさん抱えている
⑥イライラしがち…順番を待つことやじっとしていることが嫌いで、
         ちょっとした刺激でイライラや怒りを爆発させてしまう

人一倍仕事に励み、モチベーション高く問題なさそうに見えますので注意が必要です。

勤労者に見られる心身症

職域で見られやすい代表的な心身症について紹介します。

過敏性腸症候群

検査をしてもポリープや癌などの病変が認められないのに、腹痛を伴う下痢や便秘等の症状が出現する大腸の疾患です。

消化管の運動機能異常と、腸が拡張した際に痛みを感じやすいことが原因と考えられています。

<タイプ>
①下痢型…出勤途中の下痢やプレゼン前の下痢など大腸全体が微細に痙攣している状態
②便秘型…肛門に近い部位の大腸が強く収縮し、便の通過を妨げている状態
③下痢と便秘の交替型…腹痛の他、食欲不振、悪心・嘔吐、胸やけ、胸部不快感、
           頭痛・頭重、めまい、息切れ、不眠、疲れやすいなどが認められたり、
           不安感、抑うつ感、意欲低下などの精神症状を合併する場合もあります。

<治療上のポイント>
心身相関への気づきを促し、本人が主体的に症状をコントロールできるようになることと、規則正しい生活習慣、ストレッサーを軽減する対策をとる

緊張型頭痛

頭をたすきなどで締め付けられているような性質の頭痛で、拍動性ではなく連続性の痛みが特徴です。

痛みの程度は、日常生活は若干制限されるものの寝込むほどではなく、偏頭痛に見られるような吐き気もありません。

<治療上のポイント>
頭痛に愛する不安軽減を図り、認知行動療法を検討する

(例)「横になるよりも散歩をした方が頭痛が和らぐ」という認知修正

摂食障害

食事や体重に対する常軌を逸したこだわり、太ることに対する恐怖感が特徴的な思春期から青年期にかけた女性に多く見られる疾患です。

摂食障害は2つに分かれます。

1)神経性食欲不振症(肥満恐怖)
痩せたいという強い願望や太ることを極端に恐れる気持ちが特徴で、瘦せていても「太っている」と頑なに思い込み、食事を摂らなかったり、食べたものを吐いたり、下剤を乱用します。そして極端に痩せているにもかかわらず、活動性はむしろ高く、仕事は休まず熱心に残業を続けたりすることがあります。

2)神経性大食症(過食症)
大量の食べ物を一気に食べ、直後に吐いたり下剤・利尿剤を乱用することで、体重増加を何とか防ごうとします。体重は正常範囲内に維持されていることが多いものの、過食・自己嘔吐後は自己嫌悪に陥り気分がひどく落ち込むことが少なくありません。

どちらも治療は困難で長期化することが少なくありません。

なぜなら、神経性食欲不振症では治療への積極的な参加・協力が得にくいこと、神経性大食症では過食・嘔吐行為自体が1つの習癖として形成されている面があるためです。

いずれにせよ、摂食障害の食べる・食べないという見かけ上の問題行動の背景にある「本当に困っている問題(対人関係やアイデンティティに関するものなど)」は何か、時間をかけて探索し、じっくりと解決していくことが必要となります。

職域における心身症の現れ方と対処

職域においては、心身症は再発を繰り返す消化性潰瘍や気管支喘息、コントロールの悪い糖尿病や高血圧症、慢性的な下痢や腹痛(過敏性腸症候群)もしくは頭痛による欠勤や遅刻などとしばしば現れます。

また、心筋梗塞やくも膜下出血などより重篤な疾患として立ち現れることもあります。

その際は、背景となりうる職場要因の有無についての検討が必要となります。

なぜなら、会社側には就業による勤労者の健康障害が予見される場合、それを回避すべき義務が安全配慮義務として課せられているからです。

そして結果的に業務関連疾患が生じれば、業務上疾病として労災認定され、これとは独立に安全配慮義務不履行に伴う過失責任が民事上、問われる可能性が高いためです。

実際、病気の成因は多因子であり、必ずしも職域の問題だけとは限りませんが、職場因子は重要因子として認定される傾向が近年、謙虚に認められています。

ついては、心身症が見られた職域では、管理監督者は業務負荷を再検討し、ストレス緩衝要因である直属上司を中心とした周囲スタッフからのサポート状態の検討・補強、そしてこれらを反映する職場全体の雰囲気の修正を図るといった早期介入を実施することが大切といえます。



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