「聞く」と「聴く」の本当の違い
コミュニケーションの研修で最初に出てくるのが「聞く」と「聴く」の違いかと思います。
国語辞書ではこうあります。
『日本国語大辞典』(小学館)によれば、
【聞】音を耳で感じ取る。自然に耳に入ってくる。
【聴】聞こうとして聞く。注意してよく聞く。
「聞く」のが受動的にあるのに対し、
「聴く」は能動的です。
まさにアクティブリスニングです、コーチングは。
しかし、私たちの普段の話のきき方はこの2つのどちらかとは限りません。
実は話のきき方には5段階あります!
<聞き方の5段階>
1段階:無視する
2段階:聞いているフリをして聞く
3段階:選択して聞く
4段階:注意しながら聴く
5段階:共感しながら聴く
家で家族と雑談している最中を思い浮かべてください。
大抵の人は、「聞いているフリ」か「選択して聞いている」のではないでしょうか。
「聞いているフリ」が、他のことをしながら適当に相づちを打っている
ということは容易にわかると思いますが、
「選択して聞く」とはどういうことか?
「注意しながら聴く」とは何が違うのでしょうか?
「選択して聞く」は自己都合です。
自分にとって興味・関心のあること、必要性のあることは聞くけど、
関係のないこと、聞きたくないことは聞かないということです。
それに対して、
「注意しながら聴く」は他者理解です。
相手が何を伝えようとしているのか、相手の話す言葉と表情・態度に
ギャップがあるかどうか、相手は自分にどうしてほしいのかなどに
注意を払ってアンテナを立てながら聴くということです。
「聞く」と「聴く」の違いは、相手との関わり方の違いです。
自己都合で話を聞くのか、他者理解で話を聴くのか、
そして相手とどんな関係性を築いていきたいのか。
ちなみにコーチが求められるきき方は、
注意しながら共感して聴くレベルです。
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