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健康経営コラム

ワークエンゲージメント(後編)#16


前回、ワークエンゲージメントの意味やワークエンゲージメントが組織にどんな影響を与えるかなどをご紹介しました。

後編の今回は、ワークエンゲージメントを高めるためにどんな工夫ができるかをお伝えします。

目次

組織ができる工夫

組織ができる工夫では、従業員の「外的資源」、つまり職場内の仕事の資源を増やすことで、従業員一人ひとりの、さらには組織全体のワークエンゲージメントを高めることを狙いとしています。

従来のストレス対策で職場に向けて行われた活動には、管理監督者研修(部下への支援能力の向上を目的とした教育研修)と職場環境等の改善(職場のストレス要因の低減を目的とした改善活動)の2つがあります。

しかし、組織の活性化を図る際には、それぞれの活動の中に、仕事の資源を充実させるための視点や活動を加えることが重要です。

管理監督者研修における工夫

管理監督者研修では、研修で取り上げられる知識とスキルが、精神的に不調となった部下への対応だけでなく、それ以外の従業員の活性化や健康職場の実現にも効果的であることを研修内で強調することが必要です。

また、人事部門が行っているマネジメント研修やリーダーシップ研修では、部下の活性化を通じて、メンタルヘルスの向上にも役立つことが知られていることから、マネジメント研修の企画と実施に際しては、産業保健とも連携しながら、メンタルヘルスの視点を盛り込むことが望まれます。

職場環境改善における工夫

職場環境の改善活動においては、メンタルヘルスを阻害するストレス要因を評価し、改善に結び付ける活動が行われています。

2015年12月からは、労働安全衛生法の改正により、精神的不調の第一次予防を主な目的としたストレスチェック制度が法制化され、ストレスチェックの結果を集団分析し、職場環境の改善につなげることが努力義務とされました。

今後は、従来の職場環境改善の考え方を発展させ、従業員のワークエンゲージメントを促す仕事の資源もストレスチェックの検討項目に加え、仕事の資源の増強を図る活動も同時に行うなど、ストレスチェック制度を戦略的に活用しながら組織の活性化を図ることが望まれます。

従業員個人ができる工夫

従業員個人ができる工夫として、仕事への自信(自己効力感)を高める方法、仕事のやりがいを高める工夫(ジョブ・クラフティング)について紹介します。

自己効力感の向上

現在のメンタルヘルス対策では、多くの事業場で一次予防としてのセルフケア教育が行われています。そこでは「ストレスに早く気づき上手に対処する」ために、さまざまなスキルが教育されています。

ここで重視されているのは、いま体験しているストレスや、将来体験するであろうストレスにいかに対処するかという点にあり、いかに「いきいき」と働くかは重視されていません。

そこで、最初に注目したいのが、仕事への自信、つまり自己効力感を高めることです。ワークエンゲージメントを高める個人の資源として、自己効力感は大きな影響力を持っています。

仕事への自己効力感を高めるには、ストレスに対処するためのスキルの他に、仕事を上手に進めるためのスキルにも注目することが必要です。

たとえば、時間を上手にコントロールするためのタイムマネジメントスキル、上司、同僚、利用者などとの人間関係を円滑にするためのコミュニケーションスキル、直面した問題を解決するための問題解決スキル、設定した目標を達成するための目標達成スキル、などが一例です。

これらのスキルを高めることで、仕事に対する自信を高め、ひいてはワークエンゲージメントの向上につなげることが期待できます。

ジョブ・クラフティング

経営学の領域では、古くから作業効率を高める職務設計に注目し、徹底した分業を志向してきました。しかし、この方法には限界がありました。徹底的に分業化され、個別化された仕事を繰り返し行っていくうちに、従業員は仕事にやりがいを失っていったのです。

そこで、「作業効率は維持したまま従業員の動機づけを保つには、どのようにすればよいか」という問題意識が高まりました。このような問題意識から注目されるようになった考え方が「ジョブ・クラフティング」です。

ジョグ・クラフティングは「課題や対人関係における従業員個人の物理的ないし認知的変化」と定義されます。

物理的な変化とは、課題の形や範囲、仕事の数の変化をいい、認知的変化とは、仕事そのものに対する見方の変化をいいます。対人関係の変化とは、仕事やりとりする相手を主体的に選ぶことをいいます。

つまり、ジョブ・クラフティングとは、従業員が自らの仕事を変化させながら、仕事の意義を高めていく主体的なプロセスといってもよいでしょう。

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